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重要目標7:地域で子どもたちをサポート コミュニティー・レストラン「木・々」の学習支援(前編)

生活クラブと関わるみんなでサステイナブルな実践:生活クラブ2030行動宣言


 
生活クラブ2030行動宣言」は、11の目標を掲げ、サステイナブルな未来の実現をめざしています。重要目標7では、社会が生み出す貧困に目を向け、広がる格差と社会的弱者を孤立させる社会構造を、地域を中心にさまざまなつながりをつくることで変えていこうとしています。
貧困は子どもたちにも大きな影響を及ぼします。周りに頼れる人がおらず助けを求められない、勉強につまずいてもサポートが得られないといった、孤立や教育格差は大きな課題となっています。
生活クラブ東京のワーカーズ・コレクティブ「まちの縁がわ」が運営しているコミュニティー・レストラン「木・々」は、孤立や学習のつまずき、貧困など地域の子どもたちやその家族を取り巻く課題の解決を試みています。「木・々」の代表、鈴木 美紀(すずき みき)さんと、子どもたちの学習を支援する「宿題ルーム」の担当チーフ、千葉 桂子(ちば けいこ)さんに聞いたお話を、前後編に分けて掲載します。

2030行動宣言「重要目標7」についての詳細はこちら

 ACTIONする人 
コミュニティー・レストラン「木・々」(もく・もく)代表 鈴木 美紀(すずき みき)さん・宿題ルーム担当チーフ千葉 桂子(ちば けいこ)さん
 
「木・々」代表の鈴木さん(左)と宿題ルーム担当チーフの千葉さん

みんなのための居場所で、地域の困りごとに応える

店頭のたくさんののぼりや看板から、さまざまな活動を行なっているのが伝わってくる

西東京市保谷町にあるコミュニティー・レストラン「木・々」。その始まりは、創設メンバーであり、「木・々」の代表をしている鈴木さんたちの「街の人の居場所にもなる、自分たちの居場所をつくりたい」という思いでした。長年、生活クラブの組合員活動を基盤に地域の問題解決に携わってきた鈴木さん。その活動を次の代に受け継いだタイミングでもあったことから、「わたしたち自身はもちろんいろいろな人も集まれる場所をつくりたいね」と、同じ想いをもつ組合員と一緒に2000年に「木・々」をコミュニティレストランとしてスタートさせました。

 
生活クラブの仲間9人で街の居場所づくりをした鈴木さん

2015年から地域の居場所づくりを担うワーカーズ・コレクティブ「まちの縁がわ」に加わり、地域の人たちの声をもとに、居場所づくり活動をしています。「木・々」では学習支援の「宿題ルーム」や居場所カフェだけでなく、絵手紙や俳句の講座、在宅介護者のためのケアラーズカフェ、子ども食堂や子ども向けお弁当配布、フードパントリー、赤ちゃんを連れたお母さんや孤食のお年寄りなどが集まり、家族のように食卓を囲んでごはんを食べられる「みんなで晩ご飯」などを実施。20人ほどで満席になる店内で、驚くほどたくさんの種類の活動が行なわれています。

カフェのかたわらで、夕方に配達するお弁当の準備がすすむ
生活クラブの消費材も使われる、夕方に配達するお弁当
「どこかで要望が聞こえてくると、黙ってられなくて、始めてしまうんです。」
と、広がった活動を振り返り、鈴木さんは楽しそうに笑います。地域での困りごとに気づくと、そのためにできることをまずはやってみるのが「木・々」の強み。「宿題ルーム」に来た子どもに、「みんなで晩ご飯」やフードパントリーの取組みを知ってもらうなど、さまざまな事業に取り組んでいる強みを生かし必要としている人へつないでいます。

「支えてもらっている人も『自分も支えているんだ』と思ってくれることも大切。集まっている人が時には支え、時には支えてもらう、そんな場所です」(鈴木さん)。そのように、地域にとって欠かせない居場所である「木・々」ですが、活動の中で自分たちでは解決できない問題に直面することも。気づいた課題を行政や必要な支援につなげられるよう、学校や子ども支援センターなどの行政とも連携しています。地域に根差したコミュニティならではの方法で、地域の課題を発見し、解決のために必要な機関へ連携する役割を担っています。

学校でも、おうちでもない、子どもが安心できる第3の場所

中学校の教員だった千葉さんを始め、宿題ルームのメンバー6人のうち3人は元教員。毎回3、4人のメンバーが子どもの勉強を、ほぼマンツーマンで見てあげられる

「木・々」で子どもたちの勉強を支援する「宿題ルーム」が始まったのも、「学童がいっぱいで、放課後に子どもの居場所がない」というお母さんたちの困った声が聞こえてきたのがきっかけでした。共働き家庭が増え、家に帰っても誰もいないのに学童に入れない子どもたち。そのような子どもたちが「ここに来れば安心」と思える居場所をつくろうと始めました。当初は中学年以上の子どもが多く来ていましたが、コロナ禍以降、塾に低学年から行きだす子が増えたため、最近は小学校1、2年生の参加が多くなっています。

「勉強をスタートする入学時、もう字が書ける子もいれば、全く書けない子もいて、すでに差があります。最初でつまずいてしまわないように、今は低学年を中心に、学習を定着させるお手伝いをしています」(千葉さん)。

心がけているのは、とにかく楽しんで過ごしてもらうこと。「ここは子どもをほめることしかしません。ひらがな一文字書けたら、バランスがいいねって一生懸命ほめるところを探してほめます。そうすると、子どもは何十回でも字を書き続けます」と千葉さん。また、保護者に「宿題ルーム」での様子が少しでも伝わるように、「宿題した」「折り紙で遊んだ」などのちょっとしたメモを子どもに持ち帰らせるというような工夫もしています。特別な教材は用意せず、「今日は何を勉強してきたの?」と聞きながら、子どもたちがその時にやりたいことや必要なことに、ほぼマンツーマンで付き添っています。「宿題ルーム」は、集団行動をする場である学校とは異なり、子どものペースに合わせて一人ひとり寄り添う場となっています。
 
「宿題ルーム」は週に2回、主に火曜日と木曜日の午後に開催

 
【2024年1月10日掲載】
 

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