高品質なイメージがあるエキストラバージンオリーブオイルですが、店頭などを見ると価格帯の幅が広く、手ごろなものもたくさんあります。生活クラブの「ギリシャ産エキストラバージンオリーブオイル」の産地や製法を通じて、エキストラバージンオリーブオイルとはどんなものなのか見てみましょう。

「エキストラバージン」の基準は日本と世界で違いがあります

オリーブオイルは、地中海沿岸を中心に世界各地で生産されています。果実を搾り、いっさいの化学的加工を施していないものがバージンオリーブオイル。そのなかでもエキストラバージンは、国際オリーブ協会（ IOC）によって、厳しい品質基準が設けられています。

IOCに加盟していない日本では、「日本農林規格（ JAS）」によって管理。IOCの基準に満たないオイルも「エキストラバージンオリーブオイル」と呼ばれているのが現状です。IOCの基準をクリアしているものを製品ラベルなどから見分けるのは難しいため、より良い品質のエキストラバージンオリーブオイルを手に入れるには、信頼できる生産者のものを選ぶ必要があります。
 

提携生産者のヴィボンは国際基準よりもさらに厳しい基準を設定

生活クラブでは提携生産者の（株）ヴィボンを通じて、ギリシャのHERMES（ヘルメス）社のエキストラバージンオリーブオイルを扱っています。ヴィボンでは、より安心して口にできる品質をもとめ、IOCよりもさらに厳しく自主基準を設けています。IOCとの違いは、搾油までの品質を示す「酸度」と保管時の品質を示す「過酸化物価」という２つの数値です。

消費材のオリーブオイルは、産地で製品化前と製品化後に酸度などの検査が行なわれ、日本に到着した段階の検査でヴィボンの基準をクリアしたものです。さらに容器に缶を採用しており完全に遮光できるため、保管時に過酸化物価が上昇しにくくなっています。鮮度を保つだけでなく、液漏れしにくいという特徴もあります。
 

ギリシャの農園と搾油所がオイルの品質を守っています

消費材の産地は、エーゲ海に面したエルミオーニダという町です。約1000軒のオリーブ農園と16軒の搾油所があります。
HERMES社では自社農園を含め、市内で生産されたオリーブのみをコールドプレスしています。エキストラバージンオリーブオイルは、果実の収穫から搾油まで24時間以内に行なう必要があり、農園と搾油所の協力が欠かせません。農園は品質の良い果実を栽培し、収穫後すみやかに搾油所へ運びます。搾油所はオリーブを酸度ごとにレベル分けして搾油します。こうした連携によってこの町のオリーブオイルは、ほぼ100％エキストラバージンという品質を実現しています。高い品質を守る産地への想いを馳せながら「ギリシャ産エキストラバージンオリーブオイル」を、食卓に取り入れてみませんか。

消費材をもって微笑むHERMES社の皆さん
 

つまみを立ち上げます
 

つまみを引っ張り、挿入口を立ち上げます
 

蓋を回せば開封できます

海外で作られた消費材であっても原料や製造工程を明らかにします
海外産品であっても、消費材の基準は国産のものと同じです。産地や製法まで分かる消費材を通じ、組合員と生産者が互いに豊かになる提携をめざしています。

★生活クラブ食べるカタログ 2024年1月5回（05週）より転載しました。
 

【2024年1月15日掲載】

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