ビオサポだより 俳句と食材のビオサポな関係

第15回

俳句と食材のビオサポな関係

今日はベテランの方が担当しています。

私ごとですが俳句を趣味にしています。俳句は歳時記とノートと鉛筆さえあれば始められます。飛行機に乗って外国のリゾートにいかなくても、スキューバダイビングのように特別の訓練を積まなくても、日曜にご近所をぶらぶら散歩しているだけで俳句は出来ます。
俳句はエコです。俳句はお金がかかりません。

ところで俳句の五七五には季語がひとつ必要なわけですが、この季語は歳時記に、四季毎、時候・天文・地理・人事・宗教・動物・植物として分類し解説されています。
季語の動物とか植物はもちろん夏になるとやってくる燕(夏の季語)や春一斉に咲く桜(春の季語)のような季節を象徴する生物、植物のことなのですが、季語の中には食べ物もあるのです。
ちょうど春爛漫の時期ですから歳時記の春の植物・動物・人事の項から生活クラブでも取組みのある消費材関連で季節の食べ物を探してみます。

鰊(にしん)・鰆(さわら)・蛍烏賊(ほたるいか)・浅利(あさり)・蜆(しじみ)
春筍(はるのたけのこ)・菜の花(なのはな)・菠薐草(ほうれんそう)・水菜(みずな)
春大根(はるだいこん)・大蒜(にんにく)・若布(わかめ)・鹿尾菜(ひじき)
海雲(もずく)・石蒪(あおさ)・蕗味噌(ふきみそ)・蜆汁(しじみじる)
白子干(しらすぼし)・目刺(めざし)・草餅(くさもち)菜飯(なめし)

生活クラブ茨城による冷凍国産ほうれん草の監査

俳句は日本人が古来大切にしてきた「季節感」を集大成した文芸です。
食べ物でも日本人は「旬」をとても大事にしていたことが歳時記からわかります。
特に春は海藻や貝が旬。いわしも春が旬だったのですね。
食材としてよく使う若布も春の季語。
今年の初春には重茂漁協の早採り若布を共同購入して、「春いちばん」の海の幸を満喫した組合員の方も多かったと思います。

早採りわかめ「春いちばん」の収穫作業 / 春いちばん しゃぶしゃぶ

歳時記の若布の説明記述を引用してみます。

若布…古くはわかめを「め」とか「にぎめ」といったが、食べられる海藻を総称して「め」といった。北海道の東海岸を除き、全国の近海に産する日本の特産品で、昆布とともに古来、日本人の生活には欠かせない食品である。(合本現代俳句歳時記)

ビオサポ学習会ではこの「日本人の生活には欠かせない食品」であり、ミネラル補給源としても重要な、海藻や貝が、栄養素の観点からも大切な役割をもっていることをお伝えしています。

不足しがちなミネラル補給

ビオサポ献立では季節感を大切にすることもテーマのひとつです。
女子栄養大学栄養学部の辻村卓教授の研究では旬の野菜は他の時期に比べて栄養価も高い(*)として評価しています。毎日の献立に「旬」を上手に取り入れていきたいものですね。

(*)独立行政法人 農畜産業振興機構 月報野菜情報 2008年11月号「野菜の旬と栄養価」
http://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/joho/0811/joho01.html

さて、歳時記ですが、食べ物の季語の説明に「レシピ」が記載されている場合があります。私もこの時期よく作る「菜飯」も歳時記に掲載されていますので、「歳時記レシピ」としてお伝えします。
簡単ですからどうぞお試しください。

菜飯…青菜(油菜・芥子菜・水菜などを)を細かく刻んで熱湯を通し、塩を少し加えて炊きたての飯に交ぜ合わせたり、炊き込んだものである。他に蕪や大根の葉なども用いる。春の季節を知らせるにふさわしい素朴な食べ物で、母の味、季節の味として受け継がれているが、昔は豆腐のあんかけ、田楽がつきものであった。(合本現代俳句歳時記)

さみどりの菜飯が出来てかぐはしや  高浜虚子