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削減した合成界面活性剤(LAS、AE)の量は、170トン

生活クラブでは合成洗剤は扱っていません。環境に負担をかけたり、健康に不安があるからです。生活クラブの組合員が、洗濯や台所、お風呂で1年間に使った石けんの量から、合成洗剤(LAS、AE)の削減量を推定すると、170トン(2008年1年間)になりました。

削減した合成界面活性剤(LAS、AE)の量は、173トン

 1999年に公布されたPRTR法は、10万種以上といわれる化学物質の中から、有害で環境汚染がある化学物質を354種選び出して、企業にその扱いを管理し環境中に排出する量を毎年届出することを原則義務付けました。その354種のなかには、ダイオキシンや重金属類、125種の農薬成分などと並んで、6種類の合成洗剤成分(LAS、AO、DAC、AE、OPE 、NPE)が含まれています。また、届出だけでは日本全体の現状を把握できないので、国が届出外の排出量を推計するように定められています。

  1. LAS=直鎖アルキルベンゼンスルホン酸 及び塩
  2. AO=N,N-ジメチルラウリルアミン=N-オキシド
  3. DAC=ビス(水素化牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド
  4. AE=ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテル
  5. OPE=ポリ(オキシエチレン)オクチルフェニルエーテル
  6. NPE=ポリ(オキシエチレン)ノニルフェニルエーテル
家庭から排出される化学物質(2007)・家庭からのAEの県別排出量上位・下位5都県(2007)

 家庭からのPRTR指定有害化学物質の環境排出量は、衣類の防虫剤のp-ジクロロベンゼンが最多で年間14,801トン、続いて合成洗剤のAEが14,496トン、同じく合成洗剤のLASが9,377トン排出されています。このことから、家庭で合成洗剤とp-ジクロロベンゼンの防虫剤を使用しないことによって、家庭から排出されるPRTR法指定物質のほとんどを削減出来ます。家庭で合成洗剤の使用を止めてせっけんを使う必要はここにあります。
 PRTR制度に基づく指定有害物質排出量情報の公表が始まって7年が経過しました。昨年までは、多くの合成洗剤成分が環境排出量を減らし、PRTR制度の成果が確認できました。しかし、今年の公表値では、合成洗剤の排出量が反転増加しています。大きく増えたのは、届出対象外の企業等から排出推計値ですが、理由は不明です。
 LASの環境排出量は、7年間で33,103トンから13,123と大幅に減少しています。しかし、家庭は、企業等の倍以上のLASを排出していることから、家庭でより一層のLAS追放運動を継続していく必要があります。企業等の推計排出量が昨年より4倍に増えている点についても、原因を探る必要があります。
 AOの環境排出量は、一般家庭が順調に減少させているのに比べ、企業等の推計排出量が昨年の12倍に増えてしまいました。
 DACの環境排出量は、これまでほとんど減少していなかったのに、2007年はいきなり数分の1に減少しています。DACは平成22年度からPRTR指定から除外されます。 AEの環境排出量は、いずれもほとんど削減されていません。特にAEは、「非イオン系」「高級アルコール系」と称して家庭の台所洗剤や洗濯洗剤に普及し、LASの代替洗剤としての需要が増えています。国内出荷量89,906トンと環境排出量18,486トンは、6成分の合成洗剤のなかでいずれも最多です。AEをしっかりと削減対象にしていく必要があります。
 OPEとNPEは、環境ホルモン作用がある成分とされて対策が講じられたことから、環境排出量が早期に著しく減少しました。この2成分については、一般家庭からの排出量よりも企業等からの排出量が遥かに勝っています。一般家庭では使う必要がない薬剤なので、家庭に持ち込まないようにするとともに、企業等に対して使用量を増やさないように対策削減を求めていきたい成分です。
 生活クラブの組合員が、生活クラブのせっけん類を使用することによって、どのくらいの量の合成洗剤成分の排出を削減することができたかを試算します。上記合成洗剤成分(AE、LAS)をせっけん類に使用したと想定した場合、生活クラブの2008年「せっけん類」実績から、年間使用量(=想定削減量)は約170.0トン(07年度は173トン・昨年対比98.2%)に相当します。
【データ出典】PRTRインフォメーション広場 http://www.env.go.jp/chemi/prtr/risk0.html
生活クラブ「せっけん類」の界面活性剤(LAS、LE)の想定削減量(トン)

PRTR制度とは?

Pollutant Release and Transfer Registerの略、「特定化学物質の環境への排出量の把握等および管理の改善に関する法律」。人の健康や生態系に有害な恐れのある化学物質について、環境への排出量、廃棄物での移動量などについて適正な管理を進めるため1999年7月公布、2001年4月施行の法律。第1種指定化学物質の取扱い業者には環境への排出量把握等が義務付けられている。アメリカ、カナダ、オランダ、イギリス等の諸外国で既に実施。

2009年7月13日 生活クラブ生協連合会

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